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工程改善と省エネ
野口昌介 記事更新日.06.09.15
野口技術士事務所所長
■PROFILE
1934年愛知県生まれ。
三菱電機(株)、フォスター電機(株)、日本電産(株)を経て、平成3年野口技術士事務所を設立、現在に至る。愛知県中小企業支援センター専門員、愛知県商工会連合会専門員。

<資格>
技術士(電気電子、経営工学、総合技術監理部門)、中小企業診断士、電気主任技術者第1種、電気エネルギー管理士、公害防止管理者、ISO9000審査員補

<著書>
現場の電動機技術、電気機器実務必携、絵とき電気機器マスターブック(オーム社)、不良低減(共著、日本規格協会)

<主な講演>
コストダウンの進め方、省電気エネルギー

<専門>
企業診断・指導、工場管理、品質管理、作業改善、不良低減、コストダウン、電気機器技術指導、省電気エネルギー、ISO9000認証取得の指導

連絡先
野口技術士事務所
〒463-0055 名古屋市守山区西新17-30
TEL/FAX 052-792-0172          
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Q:
工程改善というと難しそうですね。
A:
いや、そう難しく考える必要はないのですよ。 難しく考えるのが最大の阻害要因です。 単純に素朴に素直に考えることです。
Q:
でもね、まず改善箇所を見つけるのが大変でしょう。
A:
基本的なところから説明しましょう。
(1)
まず、その工程および作業(事務も含みますよ)の目的は何か、です。
上位の大きい目的がありますから、それを吟味して、それから導かれるその工程および作業の目的を洗い直します。
日時の経過・求められる特性の変化・使用材料の変更等々によって当然見直すべき ところ・変更されるべきところが放置されたままであったり、もはや無意味の事項が墨守されていたりするのは良く見られることです。
(2)
次いで、目的に対する手段の適正化です。
例えていえば、小刀で済むところに鉞での対応です。
Q:
なるほどねえ、暖昧になったまま、吟味することなく惰性で行っていることが良くありますね。でも、慣れ切ってしまっていますからねぇ・・・見つけるといっても・・・。
A:
改善のステップを説明しましょう。   
現状の否定から出発するのがコツです。
(1)
まず、その工程や作業をなくすことを考えます。
そうすると支障のあるものもあるでしょうし、曖昧なまま必要性の屍理屈も出てくるでしょう。これらを積極的に否定して真に必要なものだけに絞ります。
(2)
次いで、必要として残ったものについて組み合わせることを考えます。 工程を組み合わせて工程数の削減、あるいは同様の工程の集約もあるでしょう。重複工程は極力排除します。
(3)
さらに、組み合わせたものを簡素化することを考えます。
無駄を取り去り、最低限のコストで所要の機能を満たすことを考えます。
(4)
これを、さらに総合的に見直します。
Q:
これで実施ですか。
A:
いやいや、その前に評価する必要があります。工場実験を行って確認する必要なものもあるでしょう。
得てして思い詰めているときは、プラスの面だけに意識が行きまして、マイナスの面を 忘れるあるいは軽視することがママあります。
また、経験した範囲でのみの判断になり、もれが時として問題になります。
物ごとを変化させた場合は、何らかの副作用を考える必要があります。何ら手を施すことなく慎重に過ぎるのは改善の阻害ですが、軽視致しますと飛んでもないリアクションに見舞われる場合があります。   
適切な評価は厳正に行う必要があります。   
このところ話題にあがりますリコールは評価の欠陥でしょう。
Q:
工程改善は具体的にはどの様な内容ですか。
A:
わかりやすい事項から行きましょう。
(1)
機械加工の切削量の削減があります。
     1)
鋳造品のボルト孔は通常ボール盤の後加工ですが、これを鋳造品として鋳込んでしまい後加工無しとする技術を有する企業があります。
     2)
切削する場合でも、切削量の極少化があります。     
鋳物メー力一は大変ですけどね。
(2)
部品数の削減です。  
例えば、プレス2部品の鑞付けから、プレス深絞りでの一部品化です。     
当然、高度の技術が必要です。
(3)
精度の要求からプレス加工後の機械加工を、プレスのみのファインブランキングで す。
(4)
黒皮のままで良い箇所の機械加工廃止です。
(5)
小型電動機では良く行われるのですが、軸の段付きの省略です。     
接着剤の使用もありますが、他にも良く考えられた方法があります。
(6)
軸物は(旋盤加工+研磨)が多いのですが、(冷間鍛造+研磨)も行われます。    
機械加工は切削量の極少化は常に考えるべきものでしょう。
(7)
溶液攪拌の回転数の低減です。    
例えば、電着塗装槽の非稼働時は、沈殿を防ぐ程度の回転数への低減です。
(8)
塗料やワニス類の焼き付け条件の低温・短時間化です。
品質を吟味した上での速乾塗料・ワニスの採用です。
(9)
塗装鋼板を使用して塗装工程の廃止もあります。
Q:
なるほどねえ。見直すとまだまだあるでしょうね。
A:
ありますよ。別の視点から挙げてみましょう。
(1)
移動および移動距離の極少化
移動は価値を生みません。移動そのものをなくすことが最も有効です。
(2)
主要材料および水・溶剤等の副材料の使用量の極少化
(3)
圧力・温度・速度等の条件の最適化
(4)
内容に応じた手段・方法の適正化
     1)
加熱炉では、
          [1]
連続運転化・・・・・・・休止時間(無負荷稼働)の極少化
          [2]
材料投入の迅速化・・・・被加熱物の装塡方法の改善
          [3]
ヒートバターンの合理化・必要な温度と保持時間、無駄な加熱はしない
          [4]
ワークおよびパレットの残熱の回収利用、熱損失の抑制
          [5]
廃棄熱での加熱材料の予熱
     2)
射出成型機では、
          [1]
段取り換え回数の削減・・生産計画・品種変更の適正化
          [2]
段取り時間の短縮 ・・・ 型換えおよび加熱時間の短縮
          [3]
放熱の抑制
          [4]
試打ち回数の削減
Q:
組み合わせ・工程の省略では何か例がありませんか。
A:
最近の新聞・雑誌から引用してみましょう。
     1)
7/14の日経紙にノリタケの記事が載っていました。     
従来、二つの焼成工程だった達続炉をセラミックスのローラーを使用した一つの焼成工程とすることで、高精度の温度調整、コスト削減等を実現した、というものです。  
約10%の省エネを実現できるとしております。  
言って見れば、加熱・放熱が繰り返される工程は良くありますので、これを連続化してつなぐあるいは集約するのは考えるべき視点です。
     2)
「日経ものづくり」の7月号に豊田鉄工の「プレスクエンチング技術」の記事がありました。  
図1を見ていただきたいのですが、ショットブラスト工程および防錆油塗布工程を廃止するものです。

※「日経ものづくり」2006年7月号P93から転載   

鍵は亜鉛メッキ鋼板の使用によるスケールの発生の抑制です。
Q:
機械加工の最適化では何か事例はありませんか。
A:
省エネにどの程度寄与するかはわかりませんが、機械加工の合理化という意味では、キャノンシステムソリューションズが複合加工最適CAMシステム2)を発表しております。  
機械加工時間の短縮は省エネに通じるでしょうから、生産性の面からも機械加工の最適化は追求するべき事項でしょう。   
しかし、その前に吟味するべきことは「本当にこの機械加工が必要か」です。
その上での、
(1)
機械加工の最小化
(2)
必要精度の見直し
(3)
機械加工機械・加工順序等の最適化です。
Q:
これらの事項はコスト低減に直結しますね。
A:
その通り。改善の種は無限です。
別の視点からコツを要約してみましょう。
(1)
運ばない。
(2)
無駄な加工はしない。
(3)
無駄な加熱・冷却はしない。繰り返さない。
(4)
連続化する。
(5)
遊び時間・リードタイムは短くする。
(6)
重複工程の排除、同様の工程の合一化。
(7)
重力(自重落下)を利用する。
(8)
廃棄熱の極少化・回収利用。
参考文献
1)
日経ものづくり2006,07       
2)
キャノンシステムソリューションズ(株)ESPRITカタログ       
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