ハイブリッドカーのプリウスは、内燃機関と電動機を組み合わせてガソリンと電気で走る燃費効率の良い車として、現在、米国でも大変人気があります。ハイブリッドカーは走行中のエネルギーを電気に変えてそれを使用することでガソリン消費量を抑えていますが、プラグインハイブリッドカーは、家庭用電源からコードを使って充電・活用することで、ガソリン消費量を減らすことができ、現在、主要自動車メーカーにおいても研究開発が進められており、その商品化が期待されています。 そうした中で、米国でハイブリッドカーをプラグインハイブリッドカーに改造するビジネスをすでに行っているのが、Luscious Garage(ラシャス・ガレージ)社です。同社は、ハイブリッドカー専門のメンテナンス会社として2007年夏に設立されましたが、低燃費車の人気の高まりを受け、この改造ビジネスを始めました。オーナーのキャロライン・コキレット氏によれば、普段の修理業務に比べると、割合としては依然少ないものの、すでに30台のプリウスをプラグインハイブリッドカーに改造してきたとのことです。
1回のチャージで約15マイル(約23km)までは電気で走行し、それ以上は元のハイブリッドの仕組みに戻って走行します。電気だけで走れる距離は決して長くありませんので、あくまで短距離移動の多い方が依頼主と見られています。改造費は車によって異なるようですが、プリウスだと6,000〜15,000ドル(12月5日現在1ドル92.87円の換算で約56〜140万円)くらいで、費用分をガソリン代で取り戻すにはかなりの年月が必要と見込まれます。コキレット氏は、依頼主はもともと技術に詳しい、環境問題に関心が高い、あるいは、ガソリン代を減らしたい、といった要因が重なった人が多いと説明してくれました。ガソリン価格が大幅に下落してきた最近は、依頼も減っているとのことですが、長期的にはプラグインハイブリッドカーのニーズは高まるとの見込みから、同社ではすでに市内の他の場所にこの改造を専門に行う工場をオープンしたとのことです。
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