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  トップ > 経営戦略レポート 特集(トピックス) > アジア新興国に大きな市場が開けている(第1回)
アジア新興国に大きな市場が開けている(第1回)
星野 博賢 記事更新日.11.05.06
有限会社HATテクノ 代表取締役
■PROFILE
1941年大阪府生まれ  国際アドバイザー&経営コンサルタントとして、海外進出企業の経営指導、技術指導、人材育成に取組むとともに、企業、経営者団体の研修セミナー講師として活躍中。
現在、急激な経営環境変化の中で、一歩踏み出せる人材を育成するために「企業人・人間力」の教育・育成に力を入れている。
■連絡先
〒487-0011愛知県春日井市中央台7丁目2-14
電話 0568-70-9234 FAX 0568-91-6437
E-mail info@tai-jigyo-sien.com
http://www.tai-jigyo-sien.com  
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金融危機から既に2年半が経過して、世界経済には幾つかの新しい流れが見られ、日本の産業にも大きな変化が動き出しています。先進国へ向けて、高品質・高機能製品を供給してきた製造業は、急速に経済回復するアジア新興国を主要販売市場として位置付け、低価格製品の開発、低コスト生産体制の構築に、大きく舵を切ろうとしています。
日本の産業構造の中核をなしている自動車産業の新しい動きが盛んに伝えられ、また、海外工場で作られた製品が日本市場にUターン上陸し始めて、日本国内でものづくりに専心してきた多くの企業に衝撃を与えているように思われます。
大企業の「新興国への戦略転換」によって、日本国内への変化 特に「新興国市場でのものづくり」を踏まえた低価格化への流れが予想されています。
中小企業も新興国市場への展開、新興国のコストの取込みを活かした製品コストの構築など新たな対応が求められています。
中小企業が、独自の製品力、技術力を活かし、且つ新興国市場の低コスト力を取り込んだ新たな活力で「国を開き、アジアとともに成長する日本」(経済産業省:通商白書2010)の産業を支えてほしいものです。

■輸出先企業の大きな変化
先ず最初に、金融危機発生の前後における 日本の輸出の向先国・地域別変化(回復度)を見てみましょう。

図−1は、2007年を基準とし2010年までの主要輸出先別輸出額の変化(回復度)を示しています。   
2010年の回復度は 先進国のアメリカが62%、西欧諸国は65%に対して、アジア諸国全体では94%です。
アジア諸国を細かく見ると、NIES諸国:85%、アセアン:97%、中国:102%、インド:110%です。NIES諸国とは、韓国、台湾、香港、シンガポールを指しています。
先進国・地域への回復が遅れており、アジア地域への急回復が目立ちます。

■アジア新興国の経済レベル「GDP/人」について
アジア新興国に注目したいのですが、はじめに 経済レベルを示す指標である「一人当たり国内総生産:GDP/人」を見ておきましょう。
図−2に「縦軸にGDP/人、横軸に人口」で表示した主要国・地域の 数値を示します。

先進国:アメリカは、人口:3.1億人 GDP/人:約45千ドル、西欧諸国は、人口:4.1億人 GDP/人:約43千ドルで、図の中ではアメリカを左端に、西欧諸国を右端に表示しました。
また、図の中央にアジア諸国・地域を表示しGDP/人の高い順に、日本、NIES、中国、アセアン、インドの人口とGDP/人を示してあります。
アジアは、30億人を超える大きな人口の集まる地域である半面、日本を除けば 経済発展の遅れた「GDP/人」の低い地域であること、また国・地域によって大きな格差があることが分ります。
これがアジア新興国の経済の現状であり、しかも 急速な発展・拡大の段階に入っており、アジアにおける唯一の先進国:日本が経済関係を強化していこうとしている地域なのです。
低コストで労働力を得られる半面、購買力は低く、高品質・高機能の商品でも価格が高ければ手の出ない消費者が大多数を占める市場なのです。
市場参入の条件が「低価格製品の提供」にある理由がここにあるのです。

■これまでの事業戦略は生産拠点づくり
多くの日本企業は、先進国向け製品作りに安価な労働力を活用するために、アジア地域に進出して長い工場経営の歴史を重ねてきました。タイ、マレーシア、インドネシアなどのアセアン地域へは、1985年のプラザ合意(急激な円高)から工場進出が加速し、世界の工場といわれる中国、更に、ベトナム、インドと広範囲にわたって拡大してきました。 
この担い手は、多くが多国籍企業といわれる大企業で、その事業戦略の中心は 「低価格化・コストダウン」でした。
図−3 に 「ものづくり白書2009年」に掲載された経済産業省調べのアンケート結果から、自動車、家電・AV機器、情報通信機器の各業種が新興国で展開してきた事業戦略を掲げます。

製品仕様は、ほぼ日本仕様に限定されて、現地仕様や国際規格仕様でのものづくりは行われず、また 日本が得意とする高機能化・高品質化ではなく「低価格化・コストダウン」がものづくり戦略の中心でした。
高機能化・高品質化の対象部品・製品は日本国内で、一般の調達部品はアジア新興国で分業生産し徹底した「低価格化・コストダウン」戦略を進めて来ています。

■既に低コスト・高品質のものづくり体制を
「安価な人件費」に加えて、材料・部品の調達先への技術改善指導を行ってこれらの調達コストを 大きく低減することにも、多くの企業が成功しています。品質レベルは「日本企業が使えるレベル」に選び抜かれ、また現地人材の育成がされているのです。
タイ製の日産マーチが既に日本市場に上陸し、近くホンダのタイ製オートバイも日本販売が報道されていますが、これらは、既にアジア新興国で高い品質レベルのものづくりができているからです。 

  (6月1日更新)

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