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「明るい色で人生を幸せに」運命の布地メーカーとの出会い

代表取締役 浅井 敏江

記事更新日.2020.6

ぬくもりの色 株式会社

■問い合せ先
ぬくもりの色 株式会社
〒466-0849 名古屋市昭和区南分町2-29

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明るい色の布・ART GALLERY FABRICSとの出会い

 ぬくもりの色株式会社の浅井敏江社長が創業したのは、2014年に勤務先の名古屋営業所が廃止となったことがきっかけ。 「このときは、どんな事業をするかは決まっていなかったのですが『挑戦する人生』にしたいと考えたのです。勤務時には貿易事務の仕事をしていましたので、その経験が活きる雑貨の輸入代行のようなビジネスをネットショップでやれないかと漠然と考えていました。実は、ネットショップ作りは少し自信がありました。以前働いていた英会話学校では、営業サポート用の資料や学習ツールを作っていました。お客様が何を欲しがっているのかを想定してわかりやすく提案することや、お子様向けのわかりやすい学習ツールを作ることが得意で、同僚からの評判も良かったのです。こうした経験がHPを作る上では必ず役に立つと考えていました。当時の私を知る人も『一番向いているかも』と言ってくれていました」と当時を振り返る浅井社長。
 では、商材はどうするか。自宅を利用できること、流行品や食品などの厳しい鮮度管理が必要でないものなどの条件から雑貨を中心に幅広くマーケットリサーチを実施。その中で着目したのがハンドメイド作品。ハンドメイド作家が知られ始めた頃で、自分で物をつくりつつ布販売ができないかと考えた。
 「大手の布地販売店やチェーン店を訪れたのですが、地味な色ばかりで自分が思い描くような明るい色の布は見つかりませんでした。それなら海外からでも気にいるものを買っちゃえ、と探し当てたのがアメリカの布地メーカーART GALLERY FABRICSでした。ひと目で気に入り、個人の趣味として布を買うのではなく、ビジネスとして販売前提で購入すること、ハンドメイド作家などが布を使い作品化し販売化することなどの交渉をし、許可をとりつけました」。



HPづくりは地道にコンテンツづくり、写真撮影や応対の細部にまで気遣い

 こうして、2014年11月に個人事業として布販売のネットショップ「フェリダ」での創業を実現する。
 当時のHPはまだ実験的段階で、同時に「minne」や「Creema」といったハンドメイド・クラフトの販売を行うマーケットプレイス内でも自分のコンテンツを充実させ作品とともに布も販売していた。
 「関心がある人が集まるサイトなので、知名度のない創業直後のフェリダよりも集客は楽でした。ここを見て関心を持ってもらいフェリダのHPにも来てくれる人が少しずつ増えていきました。初めて注文をいただいたのもCreemaでした。梱包をどうしようか、折り目がつかずにどうやって送ろうかと1時間近く試行錯誤したのを覚えています」。
  初めてフェリダのHPで注文が舞い込んだのは2015年2月のこと。
 「HPの内容作成から写真撮影、入力までほとんどを自分で作っています。中でもコンテンツ内の写真はとても大切にしています。ネットショップの布の写真では色や柄がよく見えるように布だけを撮影しているケースがほとんどです。当店では『見たら欲しくなる』写真を目指し、布がカラフルに見えるように小物の色を工夫しつつ、HP全体で色の統一感が出るように撮影をしています。小物を写し込むことにより柄の大きさなどのイメージもしやすくなりますし、使用感を演出もできます。『明るい色で人を幸せにする』という私の思いも込めて、色目の印象が少し変わるケースもあるのですが、あえて太陽光の下撮影することにこだわっています。また、コンテンツ作りだけでなく、連絡の対応も誠意を持って返事レターを入れる、送るときにきれいに包むなど、相手が見えないからこそ細かい気遣いは欠かせません。こうした細部にも人柄が出ると思っているので丁寧に一つ一つの作業を行っています。配送時に、ハギレなどがあれば同封することもあります。お客様はみな布好きの人たちばかりなので喜んでいただいているようです」。



 こうして1年かけてminnneやCreemaを含め、地道にコンテンツ作りを続けていった。 方向性も定まってきた段階で、googleアドワーズなどのPRツールも利用し、反応を探りながら客数や客単価を上げることに成功、リピーターの獲得にもつながった。 同時に、実店舗がなく顧客のダイレクトな反応が掴みづらかったことから、minneが主催のハンドメイドマーケットやマルシェといった販売会や百貨店のキルトフェアなどのイベントにも出店、これらの反応を見ながら売れ筋商品や反応の高かった布地の種類を増やしていった。中でも人気となったのが創業のきっかけにもなったART GALLERY FABRICSの布地。


400種類取り揃え、ART GALLERY FABRICSの日本総代理店に

 ここで浅井社長は大きな賭けに出る。同社の布の取扱枚数を大きく増やし他店との差別化を狙った。揃えた布、実に400種類。
こうした取り組みが評判となり2017年4月「ミセスのスタイルブック」から提供依頼があり、フェリダの襟付きチュニックが掲載されることとなった。「あのスタイルブックに掲載されている」ということで業界ではブランドともなり、中部日本洋裁連盟のファッションショーへの参加など外部との協力関係ができ始めた。



 こうした実績が後押しとなり、2017年11月ART GALLERY FABRICS社から日本総代理店となることを認められ、ぬくもりの色株式会社を設立。




 「『私たちの提供するカラフルな色で皆様が幸せになってほしい』と願うのと同時に『素材のぬくもりも感じてほしい』、そして私たちスタッフの『ぬくもり』も感じてほしい、そんな思いを込めて命名をしました」。
 ぬくもりの色鰍ナは総代理店『ART GALLERY FABRICS JAPAN』の業務とともにBtoBなどの商用利用向け業務を運営、HPで販売を行っていたフェリダをART GALLERY FABRICS JAPANの直営店とした。




BtoBビジネスへの進出、実店舗で多くの人に

 これをきっかけにBtoB向けビジネス展開を目指し、アパレル向け展示会「生地・素材エキスポ」に出店。アパレル関連の顧客を獲得することができるとともに、新しいビジネスの足がかりとしてJR名古屋タカシマヤに店舗を構えるクラフトショップでの委託販売として百貨店内に販売スペースを確保することに成功。これにより実店舗を持たない弱みが解消、実店舗で販売するノウハウやどの布がどのような理由で売れていくのかということが把握できるようになったと同時に、高島屋との関係構築もでき、2020年6月には中部日本裁縫連盟とのコラボイベントを特設会場で開催することにもなった。




 2019年の後半からは、全国の手芸店へのアプローチを開始。
「多くの店で、ラインナップの一つに加えていただけるようになってきましたが、今はコロナウイルスの影響でなかなか進められなくなってしまいました。しかし、その一方で希望の光もあります。自粛の中、多くの方がミシンを購入して自宅で手芸をし、いろいろ自作されたようです。多くの方がハンドメイドの楽しさに目覚めてくれ、当社の布の魅力にも多くの方が気づいていればもらえれば、現在展開中の手芸店へのアプローチにも大きな後押しになります。今後もART GALLERY FABRICSを始めとする布地を身近なお店にお届けできればと考えています」と今後の展開を語る浅井社長である。


取材・文 有限会社アドバイザリーボード 武田宜久       
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