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経営革新の具体的な進め方
神谷 正仁 記事更新日.07.08.01
神谷経営研究所 代表
■PROFILE
1958年愛知県生まれ。
会計事務所勤務後、昭和63年4月に中小企業診断士登録。 平成9年に代表に就任し現在に至る。
中小企業基盤整備機構経営支援アドバイザー、中小企業大学校講師、名古屋商工会議所エキスパート、商工会連合会(愛知県・三重県)エキスパート及びシニアアドバイザー、(財)愛知産業振興機構診断員  他 

<資格>
 中小企業診断士
<専門>
 経営革新(第二創業)及び創業支援、経営戦略構築支援、地域振興、商店街活性化、マーケティング 他 

連絡先:神谷経営研究所 
 〒446-0026 愛知県安城市安城町拝木71番地
 TEL: 0566-75-0083  FAX: 0566-75-0256
 E-mail:m.kamiya@chive.ocn.ne.jp
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今回は経営革新の具体的な進め方について説明します。
Q  
経営革新への取り組みはどのように進めたら良いですか?
A  
具体的には次に示すような流れ(@経営実態の把握 A事業戦略の策定 B管理)で取り組むと良いでしょう。(一例)
また、作成した経営革新プランは各種経営環境の変化によって、作成した時点から陳腐化が進んでいきますので、定期的な見直しを図りながら目標実現に向けて取り組んでいくことが重要です。
Q  
経営革新戦略策定のプロセス内容についてもう少し詳細に説明してください。
A  
前述の1.経営実態の把握、2.事業戦略の策定、3.管理プロセスの内容について以下の点をポイントとして取り組んでいくことが良いでしょう。
1.経営実態の把握
(1)
プロジェクトチームは経営幹部及び各部門の代表者で編成することが必要です。経営革新は現場の各種状況を捉えた上で行う必要があり、経営者及びその取り巻きだけのメンバーで編成することは現場の状況が見えてこない場合があるからです。
また、ここでいうスケジュールについては、革新計画を何時までに策定するかという全体的なスケジュールを立てます。
(2)
決算書の分析評価については、各種財務比率分析をはじめとして損益分岐点及び収支分岐点分析等々を行い、自社の財務体質の現状を把握します。
ここで注意したいのは  複数期分を時系列で比較することです。少なくとも3期分以上のデータを比較することを心掛けてください。(期間比較)その上で、同業他社と比較することも有益です。(業界比較)
(3)

事業構造分析については、事業別又は製品別に、売上高・粗利益率及び伸長率などの数値実績を基に自社の事業構造がどのようになっているかを認識すると共に、将来性 のある事業は何であるかを明確にします。検討フォーマット(一例)を掲げますので参考にしてください。

<事業構造検討表>
  売上高推移伸長率 粗利益率推移及び営業利益率
事業・製(商)品・部門 伸長率 伸長率
                 
合  計                
      
このようなフォーマットを用いて事業構造を整理した上で、当該事業(製品)の将来の判断をしていくことが必要です。
判断根拠としては、現在儲かっており今後も儲かる、近い将来(1〜2年後)儲かる、遠い将来(3〜5年後)儲かる、近い将来儲からなくなる、遠い将来儲からなくなるといった内容です。
また、その根拠も整理することが必要であり、市場が伸びる(伸びている)、競合が撤退、新市場へ展開、仕入コスト高、新規参入激化、仕入れ価格の引き下げ・・・等々の内容で整理します。
(4)
SWOT分析については皆さんよくご存じの通り、自社を取り巻く外部環境及び自社の内部環境を4つの視点(機会・脅威・強み・弱み)から、起業能力を整理・分析する考 え方であり、その目的は、強みと機会の活用、機会を捉えるための弱みの改善という視点 から経営革新をしていく上で重要な経営課題を抽出し、今後どのような対応をしていくか を検討するために行われる分析です。
      
上記のような着眼ポイントと対応ポイント整理表を利用して整理をしてみてください。
 また、併せて経営資源【ヒト・モノ・カネ・情報(技術)】の棚卸しも行うことが有益です。
 
2.事業戦略の策定 
 把握した経営実態に基づいて今後の革新戦略を策定していくフェーズですが、留意点を述べますので参考にしてください。
(1)
ビジョンやコンセプトの設定または再確認 
殆どの起業において、経営理念に基づくビジョンやコンセプトといった設定はなされていると思いますが、時代と共に激変する経営環境に対応したビジョンやコンセプトがなされているか否かを再検討します。
(2)
基本戦略の策定
 まずドメインの設定ですが、「ドメイン」とは一般的に事業領域や生存領域と言われ、自社がどのような事業を提供して成長していくのか、その事業フィールドを表す概念であ り、どのようなニーズを持った人々(企業)にどのような事業を提供していくのかを明確にすることであると理解してください。
どのような事業を行ってでも成長したい(成長すれば良い)という思いはあろうかと思いますが、ビジネスの社会においては、自社が設定した領域で最大限の努力を払い成長していくという基本的な考えを持ち、取り組んでいくことが必要と思います。
ある水道工事会社では、「快適水生活提案企業」というドメインを設定して、生活者が快適に生活を送れるように、単なる水道管の敷設や交換といった工事だけに留まらず、その前後の事業も手掛け、成長を目指して各種努力を払い、企業成長を目指しています。(ここでは、詳細については述べられませんのでご了承下さい。)
ドメイン(事業領域・生存領域)を設定する場合は、狭い範囲(概念)で捉えるのではなく、広い範囲(概念)で捉えて設定することが必要であることも認識しておいてください。
(3)
目的達成状況のチェック
 当初立てた計画の進捗状況のチェックを行い、計画通りに行っていない場合は、その原因を分析・把握し、対応方法等を検討することが必要です。
 また、一度立てた戦略や計画は見直しがされない場合が多くの企業で見られますが、時間の経過と共に陳腐化していきますので、常に時流にあった計画にリメイクしていくことが重要なポイントとなります。
次回は、「経営革新の方向性」といった内容を中心に述べたいと思っています。
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