デジタル化の背景・目的
当社は、名古屋市中心部の中区にあり名古屋高速、公共交通機関の交通の便が良い場所にて研削・研磨加工を行っています。特に生産効率の良い自動両頭研磨装置(Double-Disk Grinder)を導入し、自動車業界をはじめ、多くの業種に対応してお客様の「ほしい」ニーズに応えています。
しかし、主要顧客である自動車メーカーの環境変化は激しく、直接の顧客である自動車部品メーカーの経営環境も厳しく、旧態依然の体制では生き残ることができないのではないかとの危機感があります。そこで業務改善とIT利活用による生産性向上を目指しています。そして付加価値の高い仕事を行うためにはどうすればいいのか?日々研究に務めています。
経営目標として、
①自動車業界以外の他業種から仕事を確保する
②多品種・小ロットに対応した多方面からの注文を獲得する
③リードタイムを半減して超短納期を実現する
を掲げ、このための課題解決を目指しています。
解決すべき経営課題
- 従業員の世代交代に対応して優秀な人材を確保すること
- 研磨加工技術を若手人材へ伝承するために、作業マニュアルや検査基準を整備すること
- 売上を確保するために、異業種での研磨の使われ方を研究すること
- 魅力的な会社にするために、職場環境、IT環境、働き方改革を進めること
これら経営課題を解決するためにIT/デジタル技術の活用を積極的に行うこととしました。
デジタル活用の概要
- サンアドバンス社製「生産管理システム」を日進工業経由で導入
現場でのデータ入力は手間がかかるが、いつ、だれが、どう生産したかが見える化され、管理面では便利になった実感はある。
今後は、出荷検査データを入力したいが、こうして蓄積されたデータをどのように活用すべきかがわからない。 - 品質検査装置の検査データの入力方式がよくわからないので、データ形式を調査する必要がある。このデータを解析して、検査工数の削減を実現したい。
- ISTC社製iXacs IoTの導入
iXacs IoT導入の狙いは、4台の自動研磨装置を1人で担当して10分の段取り工数を最適化、投入工数を改善し、コスト削減を図る。 - これらのIT&IoTデータをすべてクラウドストレージで集約して管理するとともに解析して作業改善、リードタイム改善など顧客価値を高めるデータ活用を研究します。