デジタル化の背景・目的
当社は、1951年に設立して以来、溶接ボルト、六角ボルト、六角フランジボルトなどを一貫生産してきたねじ類の専門メーカーです。当社の強みは溶接ボルトの一貫生産体制(頭部圧造-焼鈍-ショットブラスト-ねじ転造)であります。主要顧客に対しての強みを一層強化し、強固な関係を築き、今後の更なる受注につなげる必要があると考えています。
現在、会社の経営方針として、DXの取り組みが必要と感じています。現在の取り組みを踏まえて、今後の全社システム化を検討しております。
主要顧客のかんばん注文に対応できており、「かんばん」を用いた生産体制を構築しております。しかしながら、運用はエクセルベースであり、システム化は遅れています。そのために、会社全体の業務効率化を図り、作業工数の低減を行い、生産性を向上させることを目的として、新たに生産管理システムの導入に至りました。
デジタル活用の概要
DXの第一ステップとして、当社独自の「かんばんシステム」を基本として、内示、かんばん発行、製造、出荷、売掛、材料手配等すべてをIT化(見える化)する生産管理システムの導入を図っています。
内示と「かんばん」発行
EDI化により、内示データの自動展開が可能になります。生産管理担当者は、支給された加工前製品の客先かんばんのバーコードを読み取ることにより、その場で「かんばん」を発行させます。
かんばん発行時には、注文された日、および客先と取り交わされているLT(リードタイム)から算出された納期を印字させます。また、工程毎の納期も印字することで、各工程での納期が明確になります。
製造と出荷
各製品は入荷時のバーコード読み取りにより、入荷日、納期等のデータを収集します。製品加工後は各工程で加工実績をバーコード読み取りにより、データアップさせます。これらのデータを会社内で閲覧できる端末を導入することで、瞬時に製品の進捗状況、遅れの把握をできるようになります。