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【5Gあれこれ!】

6.2 5Gでどんな影響があるの?

最新の移動通信システムである5G。
せっかくなので、やはり企業でも5Gを活用していきたいところです。
しかし、その使い道を誤れば逆に弊害となってしまうこともあります。
5Gがユーザーにもたらすメリットとデメリットには何があるのか説明します。

・5Gで期待されること

①IoT技術による無人化の促進
IoT技術によってモノの自動化が進み、人の手を借りない自動運転が実現できます。
そのため、人手不足による生産性の低下や人為的なミスを防ぐことにつながります。
また、オフィスに IoT技術を取り入れることで、自動でオフィス環境を整備することもできます。

②リアルタイムでの対応が可能に
5Gの「低遅延」という特性を活かすこともできます。
低遅延ということは、よりリアルタイムで現場の状況を知ることができるということです。そのため、緊急性の高い現場での作業や、人が立ち入ることのできない場所での遠隔作業に効果的です。遠く離れた場所からでも現場が現在どのような状況なのか、逐一確認することができます。時間差による障害を気にすることなく遠隔操作ができるようになるのです。

③テレワークの加速化
テレワークを行う際、Web会議をしようとしたら画面がフリーズした、通信障害が起こって業務が止まってしまったという方も多いでしょう。
また、本当はテレワークをしたいけれど、通信障害で業務に支障が出るのが心配なため結局出社している、という方もいるでしょう。
しかし、通信において5Gは4Gよりも高機能です。
高速、低遅延、高画質な5Gの環境で通信障害による業務への悪影響は一気に減るでしょう。これにより、テレワークがより加速すると考えられます。

5Gの特性を活かすことで、働き方がより快適になるでしょう。
しかし、弊害もあります。

・5Gの課題

①対応デバイスの準備不足
5Gが登場しましたが、2021年末の時点で主流なのはまだ、4Gです。
5Gを導入するには対応可能なデバイスを購入しなければならないため、当然コストもかかります。
新しい規格の普及が進むには、一定の時間がかかるものです。

②セキュリティリスク
5Gについてユーザーにとっては、よく分からない部分も多いでしょう。
ユーザーの知識不足や端末の脆弱性を狙ってセキュリティ攻撃をされる可能性があります。また、IoT技術によってより多くのモノをインターネットにつなげると、セキュリティ攻撃により不具合が生じた場合、それだけ甚大な被害がでるリスクを考慮しなければなりません。
社内環境を快適するために5Gを導入したのに、逆に損をしてしまうということも考えられるのです。

前述のように、5Gには利便性もありますが、課題もあります。有益かどうかを考慮して、導入を決めましょう。