ITツールお助けマニュアル

【Windows 11 登場!】

1.4 Windows 11 には Microsoftアカウント が必要!

Windows 10 ではアカウントは大きく2種類ありました。
一つは「ローカルアカウント」と呼ばれるもので、Windows 7 以前のOSで使用されていた「ユーザーアカウント」と同様に、アカウントを作成したPCだけで使用できる、Windows を使用するためのアカウントです。ローカルアカウントはインターネットに接続せずに作成することができます。

もう一つは「Microsoftアカウント」と呼ばれるもので、Microsoft が提供する様々なクラウドサービス(オンラインストレージの OneDrive や Outlookメールなど)を利用するためのアカウントです。登録の際にはインターネット接続が必要でアプリやコンテンツを一括管理することが可能です。

これまで Microsoftアカウント作成にはメールアドレスが必要なため、Microsoftアカウントを登録せず、ローカルアカウントのみで操作していた人も多いと思います。しかし、Windows 11 の活用には Microsoftアカウントが不可欠になっていきます。
Microsoftアカウントが必須な理由について説明します。

・Microsoft アカウントが必須なワケ

  1. Homeエディションのセットアップに必須!
    「Windows 11 のエディション」でも後述しますが、Windows 11 Home の初回セットアップ時には Microsoftアカウントによるサインインが要求され、インターネット接続が必須となります。
    初回セットアップが完了すれば、Home でもローカルアカウントを作成することが可能となります。
  2. 複数デバイスでデータ・設定の共有ができる!
    設定のバックアップ」を有効にし、サインインするだけで複数デバイス間でのデータや設定の共有が可能です。
  3. Microsoft クラウドサービスを利用できる!
    Microsoft が提供する様々なクラウドサービスを利用することができます。
    例えば「OneDrive」では、無料で5GBまでのストレージを利用することができ、データのバックアップや共有に効果的です。
    他にも「Outlook」では、複数デバイス間でのメールの同期と管理が可能です。
  4. Windows 11 で Androidアプリが使える!
    「スマホ同期アプリ」をインストールすることで、PCと Androidスマートフォンを連携させることができます。連携させることで、PC上に Android の通知やメッセージを受け取ったり、写真を表示させたり、PCから通話ができたりとスマートフォンを遠隔操作することが可能です。
    ただし、スマホ同期アプリの設定には Microsoftアカウントのサインインが要求されます。

このように Windows 11 の機能を十分に活用する為に Microsoftアカウントの設定が必要になります。

・Windows 11 のエディション

Windows 11 には様々なエディションがありますが、一般的に個人が入手できるのは「Home」と「Pro」の2種類です。
Home も Pro も無償でアップグレート可能ですが、どのような違いがあるのでしょうか。

  • Windows 11 Home
    Home は個人ユーザー向けのエディションです。
    前述したように注意点として、Home は基本的にはインターネット接続と Microsoftアカウントが必須となっています。その為、Home ではインターネットにつながっていない状態で Windows 11 をインストールすることはできません。 Microsoftアカウント作成時にスマートフォンのデザリング機能を使って、一瞬ネットワークを切断することでローカルアカウントを作成することも可能ではありますが、基本は Microsoftアカウントでのサインインが推奨されています。
    また、ドメイン参加などの管理機能、BitLocker によるデバイスの暗号化などのセキュリティ機能といった、ビジネスでは必要な一部の機能が Home では使うことができません。
  • Windows 11 Pro
    一方、Proは企業および個人ユーザー向けのエディションです。
    PCのセットアップ時にローカルアカウントを使用することも可能です。
    ドメイン参加が可能で他にも BitLocker によるデバイス暗号化、Windows 情報保護(WIP)、
    Azure Active Directory のサポートなど Home ではなかった機能が Pro には追加されています。

Windows 11 のエディションには他にも教育機関向けの「Windows 11 Education」や大企業向けの「Windows 11 Enterprise」などがあります。
使用用途に合わせてエディションを選びましょう。

Windows 11 にはまだまだ魅力的な機能がたくさんあります。少しでも気になった人はぜひ導入し、これまでとは違う Windows 11 の世界を実感してみてください。